2014年10月26日

秋詠 25  音楽/火曜日/眠る老女

音楽となる寸前の鱗雲

催せどあかくなりそびれたヤンマ

足首を掴まるる夢みて虫のこゑ

古本に残る書込み鳳仙花

朝顔にタイムサービス中の札

秋高し土建屋の男の返事

膝丈は義足でありぬ秋夕焼

秋の水ひとの営む匂い濃し

処暑たるや格闘技ジム多き町

船跡を習ふ鴎の爽かなる

雨過ぎて係船さるる海静か

初潮のゆるく渦まく陸の果て

芒野や友らのふいに黙り込む

龍田姫開けてはならぬ蓋のあり

山端の空にあな開き秋夕焼

茸干すマッカートニー的なヒゲ

後の月いつまでも付いて来る猫

雁渡あまり上手くないコーラス

木犀や誰かが雨を喚ぶ儀式

無花果に青味残りぬ抜歯の日

火曜日の暮れ笑栗がこぢんまり

こほろぎや飼猫の食細くなる

秋聲に蝶の成る樹の在処知る

行秋や左と叫び左かな

眠る老女と晩稲いくつかを過ぎ尾瀬
posted by たザわよしなお at 20:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 俳句 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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