2016年08月15日

春詠〜夏詠 40

立春から8月の節分まで。
 脳内の俳句にまつわる回路は、日々開閉する訓練をしていないと錆びていってしまう。
というか、日常生活を送るうえでそれを閉じていなければいけないことを強いられているのは
たぶんまずいことなのかも知れない。
 何が自分を錆びさせるか、などをうっすら考えながら、もう秋を迎えている。

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白杖と帽子のあをと春の雪

琴と三味線の店北窓ひらく

草焼いてゐて一昨年に埋めし鳥

風信子花柄を摘み捨てる母

梅二月男子校生の肩幅

鷹化して伝書鳩たれ留守投句

ざらざらと蜆炊く鍋中に闇

母子家庭卒業式と云う区切

蕗の薹刻む男の無職かな

猫の恋今晩は両想ひらし

イースターペコちゃんの首傾ぐまま

花疲れていうか悲しいなら言いな

サイフォンを焼く火の青き凍返る

月曜の雨満天星の花俯く

やや酔った勢いでした筍煮

宵春や手提げ鳩サブレーのロゴ

読経の止みたりふいの青嵐

河鹿鳴く今朝も行方不明者ゐて

水子供養in English たる薄暑

憲法記念日海まで行ってから戻る

夏きざすのっぺりとした鼻の犬

蓋のない便座の前に立つ薄暑

どうせセフレだし冷奴の薬味

掃除機の音眠し十薬の花

守宮鳴や改築さるる療養所

ヒゲ+メガネの羅列麦の秋

踏切の音かん高き墓参かな

朝の弥彦線虫篝の残り

わたくしに貯へられし無味の汗

長尺で撮る洗骨の儀と旱

さみだるるゴミ収集車のメロディー

掃除機の音眠し十薬の花

浅草にある生き方や夾竹桃の花

四万六千日境内の端に猫

ほほづきの市小雨来てまた止みて

風鈴に丁度良い白熱灯の影

川縁に立葵動物医院

人工の滝人工の海に落つ

舐瓜さまビュッフェ最端に集ひぬ

夏果つる填め殺されし窓のうち

posted by たザわよしなお at 18:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 俳句 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする